【出演・スタッフ】
かしまし娘 正司歌江 正司照枝 正司花江/磯野貴理 佐藤B作
小林正寛 土屋裕一 西川一右 / 星野園美 京極圭
大沢ゆかり 友寄由香利 國行しげ美
作:中島淳彦
演出:三宅恵介
美 術:松野潤
音楽監修:門司肇
照 明:森本勝(FLT)
音響効果:小堀一(OKK)
音響操作:山本良彦、岩崎滋(サンフォニックス)
映像操作:奥田健(奥田イルミカ)
振 付:花柳輔蔵
舞台監督:有馬則純
演出助手:河合範子
宣伝美術:タカハシデザイン室
宣伝写真:加藤孝
C G:進藤小瀬里
制 作:馬場順子
協 力:キョードーファクトリー 松竹芸能 さち子プロ オフィスボードビル 平井秀和
電動カート協力:株式会社セリオ東京事業所
プロデューサー:石井久美子 正司宏行
主 催:シアター1010指定管理者
企画製作:キョードーファクトリー 石井光三オフィス
【あらすじ】
富子(歌江)、金子(照枝)、銀子(花江)は別々に暮らす70代の三姉妹。
ある日、富子が宝くじを当てたらしいとの噂が、金子、銀子の耳に入った。
二人が家を訪ねてみると、富子はお手伝いさんを雇い、電動カートを乗り回し、確かに羽振りが良い様子。
富子ばかりが良い思いをしているのを見て、久しぶりの姉妹喧嘩が始まる……
やがて宝くじが当たったのは勘違いだとわかる。
宝くじを買ったのは事実だが、その抽選日はまだ先のことであった。
お手伝いさんも電動カートも、一人暮らしの老後の生活のために無理をして手に入れたものであった。
二人は昔話に花を咲かせる…三人で力を合わせた頃は苦労もあったが楽しくもあった…
丁度その時、富子の家を訪ねてくる女がいた。
銀行員を名乗る若い女、磯部矢井子(磯野貴理)であった。
宝くじの噂は、あちらこちらに広まっているらしく、その金を目当てにした人々が、次々と現れる。
磯部の他にも、金策に困り果てた中小企業の社長塩塚大作(佐藤B作)やら、あきれた連中が次々に富子の家を訪ねてくる。
てんやわんやの騒動のあと、逆にやりこめられる人々…
人が人をだますことの寂しさ悲しさを、三姉妹から教えられることになるのだった。経験者の言葉だけに、それは重く彼らの胸に響く……
歌あり、踊りあり、そして人間の心があり…
たっぷり笑えて、ちょっぴり哀しい、そんな物語。
【公演について】
「芸人」という言葉があります。大好きな言葉です。
かしまし娘のお三方は、まさしく「芸人」でいらっしゃいます。
芸人風でもなく、芸人もどきでもなく、正真正銘の「芸人」。
戦争、復興、激動と繁栄の時代「昭和」を生き抜き、現在もその「芸人」としての輝きと勘を全く失っておられないお三方。
さて、このお三方の生き様に脚本家がどんな物語を用意しても、かなわないような気がいたします。
しかし頑張って書かねばなりません。
かしまし娘のお三方に、貴理さん、佐藤B作さんらも加わって、どんな物語になるか……
ま、一言で言えば上質のドキュメンタリーのような、最高の演芸のような、渋い音楽のような、華やかな舞踏のような
……全然一言では言えてませんが
……「芸人」の生き様を通して見えてくる人間のドラマを、じっくりとご覧いただけることと思います。
作家◎中島淳彦
正司歌江、正司照枝、正司花江のかしまし娘は1956年に結成、「♪〜ウチら陽気なかしまし娘〜かしましいとは愉快だね〜♪」のフレーズでお馴染み、
この道50年の現役、パワーあふれる70代3人姉妹。
磯野貴理は、バラエティではちょい辛口で小気味の良いコメントでお馴染みのパワフルキャラクター。ご存知、かしまし娘次女照枝の息子の嫁でもあります。
3人そろえば姦しい、かしまし娘に、嫁の貴理が加わって女4人のかし☆きり企画を2008年10月に立ち上げました。
そんな”かし☆きり”4人組にこれまた芸達者な佐藤B作が加わり、家族をテーマに、笑って笑って、ちょっと痛くて、温かくて懐かしい、そんな物語をお送りします。
手前味噌ではございますが、舞台にのったら真剣勝負。
かしまし娘、磯野貴理の初共演のハートウォーミングコメディにご注目ください。
そして個性あふれる女性4人組を演出するのは、バラエティ番組ひとすじ、笑いを愛し、笑いを作り出す、魅力的なタレントに支持されつづける名物ディレクター三宅恵介。
テレビで培った演出を舞台に取り入れながら、かしまし娘と磯野貴理とともに良質なコメディ作りに取り組みます。
作品脚本は、演劇界でひっぱりだこの人情味ある喜劇を得意とする中島淳彦が、今回のキャストのために書き下ろします。
”かしまし娘”を知る世代はますます元気に!に、知らない世代はとにかく笑って楽しんで、明るい未来を重ねられるような舞台をお贈りします。
2008年10月三越劇場で上演された「やかましい人々」14ステージは、連日満員で客席は笑い声でいっぱいでした。
お客様たちは「笑い皺ができちゃったわよ」と、また笑い、かしまし娘と磯野貴理を話題にしては笑い、劇場から出たあとも笑い声は続いておりました。
世の中的には、もしかしたら笑ってる場合ではない模様ですが、せめて舞台に足を運びいただいた折りには、せめて一時、世知辛い世間を忘れ、かし☆きり企画「やかましい人々」
で気兼ねなく、笑って笑って、そして涙してください。