【出 演】
蝶々さん:島田歌穂
コレル夫人:剣幸
アービン宣教師:戸井勝海
書生(木原君):山本匠馬
ケイト夫人:小野妃香里 他
【スタッフ】
作 :市川森一
音 楽:島 健
台本・作詞:忠の仁
演 出:荻田浩一
装 置:石井強司
衣 裳:宮本尚子
照 明:雑賀博文
音 響:大野美由紀
稽古ピアノ:宇賀神典子
宣 伝:宮田久美子
プロデューサー:砂田慎平
主 催:ニッポン放送/K-LINKS
企画・制作:K-LINKS
提 携:シアター1010
後 援:足立区教育委員会
協 賛:長崎県観光連盟
協 力:サンケイリビング新聞社
【解 説】
皆さんはプッチーニが何故、日本人をヒロインにしたオペラを書こうとしたのか、ご存知ですか?
実は明治中期、宣教師の夫と共に長崎に赴任してきたコレル夫人が出会ったお蝶と言う名の少女
の悲劇を、アメリカに帰国後弟のジョンに話し、彼が「マダム・バタフライ」と言う短い小説にしたこと
から端を発します。そして、その小説が大評判になり、ブロードウェイで劇化され、
やがて海を渡ってロンドンで上演された舞台をプッチーニが目にしたと言う次第。
だがそれは異国趣味に溢れ、東洋人蔑視の考えに彩られた屈辱的な内容に変わっていきました。
ですから原点に戻ることで、コレル夫人の目を通した"蝶々さん"の真実の姿が今明かされます。
プッチーニの"マダム・バタフライ"は史実とはかけ離れたストーリーであり日本の風俗や
習慣を完全に誤解している作品です。今でも全世界で上演され続けている"マダム・バタフライ"が
いかに素晴らしい作品であっても、日本人として誤解を受けたままで見過ごすことは出来ません。
『武士道とは死ぬことと見つけたり』。葉隠れ武士の末裔であった蝶々さんの生死は西洋にいや、
今の日本人にも理解しがたい価値観ですが、今、この作品こそミュージカルとして上演することが
痛切に必要だと確信します。
この作品は史実に基づき、市川森一氏が脚本化したオリジナル戯曲です。
音楽も島健氏が全40曲を作曲致します。
【あらすじ】
宣教師の夫アービン・コレルと共に日本に赴任してきたコレル夫人は、15才の少女お蝶と出会う。
下女として雇ってくれと詰め寄ったお蝶を追い返した夫人だが、後に再会したお蝶との交流を通じ
て日本の風俗や習慣に触れ、日本の価値観に理解を深めていく。
次に夫人が会ったとき、お蝶はアメリカの海軍士官の妻になっていた。
しかしその士官はお蝶を日本に残しアメリカへ帰国する。士官の帰国後お蝶の妊娠が発覚。
お蝶は一人で子供を出産し、夫の帰国を待ち続ける。
一年後夫の軍艦が日本に戻った時、夫はアメリカ人の本妻を伴って来日。
そしてお蝶に起こった悲劇とは・・・。