12月
林与一 ひとり芝居 親鸞 大いなるみ手に抱かれて
出演:林与一 原田哲男(チェロ) 原作・脚本:白石瞭 演出:大日琳太郎
イベント日 |
2012/12/11(火) |
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チケット料金 |
全席指定 前売 5,000円 当日 5,500円 |
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11月17日(土) |
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11月19日(月) |
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11月21日(水) |
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お問い合わせ |
THEATRE1010 03-5244-1010 |
2012年12月11日(火) 開演 19:00 |
【キャスト・スタッフ】
出 演:林与一 原田哲男(チェロ)
原作・脚本:白石瞭
演 出:大日琳太郎
演出助手:角岳史
照 明:小林茂
音 響:実吉英一
舞台監督:小島二郎
制作デスク:中村ステージ
主 催:ニテンイチ
協 力:ニテンイチ、浄土真宗本願寺派(西本願寺) 浄土真宗本願寺派 東京教区教務所 東京教区青年僧侶協議会
【あらすじ】
時は鎌倉時代半ばの頃。西国の村に、僧侶の身を成した白髪の放浪者が現われる。秋雨の降る静かな夜のことだった。
その男は諸国を巡り巡った歳月の末、裳裾は破れ薄ら汚れた貧しい姿でようやくこの地に辿り着いたようだった。そして宿を借りることとなったとある民家で、男はこれまでに感じたことのない高貴な気配を纏った家主と向き合う。暖かな海風漂う、海辺の一夜。男は、荒廃した都で困憊した民たちの間に広まる念仏衆の教えについて、家主に苦々しく語り始める。「その教えとは、人は誰しも煩悩から逃れ得ぬもので、その煩悩に苛まれる自らを受け容れ只々念仏を称えていれば、極楽往生が叶えられるという奇怪なものだ。その邪宗を説いたのは親鸞という僧侶であり、親鸞はつい先頃、齢九十の長寿を得て浄土に旅立ったと聞く……。」運ばれてくる酒を酌んでは煽り、煽っては酌み、その叫びにも嗚咽にも似た物語りは夜通し続いた。
何故か親鸞の生涯に詳しいこの男は「坊主にも、世俗の人間にもなれなかった愚かな男」と親鸞を殊更に責め立てる。やがて男は涙とともに、父・親鸞の教えに嫌悪を抱き義絶された息子・善鸞の名を挙げた。善鸞が抱えていた親鸞への憎悪と、捨て切れぬ愛情を生々しく語るこの男こそ、まさに善鸞自身ではないのか。家主の問いかけを否み、男は尚も語り続ける。
傷ついた心を慰めるように、優しく響く潮騒。人であればこその苦行と希望、肉親への呪詛と慈しみの情という、背中合わせの愛と哀しみが溢れる言の葉綴りに、じっと耳を傾ける家の主。そして全てを語り尽くし、静寂を迎えた瞬間、男は家主の真の姿を見るのである。
やがて夜が白々と明け始め、放浪の男は未踏の地へと静かに旅立った。長い長い苦しみから解き放たれた、安らかな世界へー。
心を締めつけるような苦悶の人生は、いつしか浄めの儀式へ。宗派を超えて人間の本質に迫る感動の独り舞台に、どうぞご期待ください。
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