10月
白石加代子「百物語」シリーズ ファイナル
アンコール公演 第五弾
構成・演出:鴨下信一
出演:白石加代子
2024年10月12日(土)16:00開演・13日(日)14:00開演 |
※開場は開演の30分前
【キャスト・スタッフ】
構成・演出:鴨下信一
出演:白石加代子
照明:阿部康子 音響:清水麻理子 衣裳:江幡洋子・池田洋子 ヘアー:笹部純・松元未絵・演出助手:平井由紀舞台監督:綱倉直樹 制作:滝北典子 宣伝美術:LUCKY ANIMAL MUSIC
協力:一般社団法人舞台芸術共同企画・株式会社スタジオオーデュボン
プロデューサー:笹部博司 企画・製作:メジャーリーグ
主催:足立区シアター1010指定管理者
【演 目】
阿刀田高「干魚と漏電」
ピンクフリフリの部屋着とそれに合わせたスリッパ、おばあさん帽子
お茶目な白石加代子の魅力と表現力で圧倒される、面白くて怖い一作。
杉田未亡人は中古住宅に引っ越し一人暮らしをはじめるが、
電気代が高すぎることを不審に思い、集金人や電力会社にしつこくクレームを言い始める
ついには盗電を疑い重機を入れての調査を始めたところ、天井裏で分岐したコードを発見。
コードに沿って壁を壊し、床をはがすとなんとそのコードは床下の土の中に埋まっていた・・。
高橋克彦「遠い記憶」
「百物語」で、何が一番怖かったという話になると
まず、文句なく一位になるのが「遠い記憶」である。
幼い時に育った盛岡に何十年ぶりかで仕事の関係で行くことになる。
盛岡の町の案内を世里子という料理屋を営む主人公より少し年上の女性が買って出る。
案内に従って町を歩くうちに段々と、記憶が蘇っていく。
主人公が、美しい女性に導かれて一歩一歩と恐怖に近づいていく・・・。
【百物語について】
白石加代子「百物語」シリーズは、明治から現代の日本の作家の小説を中心に、「恐怖」というキーワードで選び、それを白石加代子が朗読するという形で出発した。
上田秋成「雨月物語」、泉鏡花「高野聖」、坂口安吾「桜の森の満開の下」、江戸川乱歩「押絵と旅する男」、という幻想文学の傑作作品から、半村良「箪笥」、筒井康隆「五郎八航空」、阿刀田高「干魚と漏電」、高橋克彦「遠い記憶」、宮部みゆき「小袖の手」、小池真理子「ミミ」といった現代作家の人気作品までの幅広いレパートリーと白石加代子の朗読という枠を超えた立体的な語りと動きの上演で人気を博している。
【公演レビュー】
1992年6月岩波ホール発で始まり、2014年秋、泉鏡花「天守物語」をもって「百物語」、全99話を語り終えた白石加代子はこのように語った。
・・・当初は肩の荷がおりて、すっきりしたと晴れやかな気持ちだったのですが、時を経て次第に〈まるで、愛を失ったかのような想い〉に急激に襲われたの。
その想いを受けて、アンコール公演は始まった。
忙しい仕事の合間を見つけ、第一弾として、筒井康隆「五郎八航空」、南條範夫「燈台鬼」、第二弾として、三遊亭円朝「怪談牡丹灯籠」、第三弾として、夢枕獏「ちょうちんが割れた話」筒井康隆「如菩薩団」半村良「箪笥」和田誠「おさる日記」、第四弾として、宮部みゆき「小袖の手」朱川湊人「栞の恋」と重ね、そして今回の二本は第五弾となる。
舞台は演者白石加代子だけ、ニューヨークの公演では、「人物の変化とともに、語りのイントネーションも、表情も、姿形までもが変化する。千変万化の白石加代子にとって視覚上の限界はない。迷信深い母親も、権威的な父親も、いともたやすく、よどみなく演じ分ける。年齢すら問題ではない。この五十代の女優は、赤ん坊でも死にかけた男でも、何の苦もなく生き生きと描き出すのだ」と評され、ワン・ウーマンショー、たった一人のエンターテイメントと絶賛された。
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